設立時の資本金の額の決定 Decision

設立時の資本金の額の決定

(1)法人事業税の外形標準課税の適用の検討

 会社の資本金の額は、法人事業税の外形標準課税の適用の有無を勘案して、検討すべきです。
 資本金が1億円を超える会社は、従来の所得を課税標準とする方法に変えて、所得割、付加価値割、資本割による法人事業税が課されます(地方72の2(1)一イ)。所得の多寡による課税(所得割、付加価値割)に加えて、資本金の額による課税(資本割)がされます。

 資本金の額が大きければ、所得がなくとも資本割による法人事業税が生じます。その反面、所得を課税標準とする所得割の税率は従来の事業税の税率よりも低く抑えられているため、多額の所得が生じるのであれば、あえて法人事業税の外形標準課税の適用を受けた方が法人事業税の税額が少なくなる場合もあります。法人事業税の外形標準課税の適用が不利か否かは一概にはいえません。

 法人事業税の外形標準が適用されるか否かは、事業年度末時点での資本金の額によって判定されます(地法72の2(2))。ここでいう資本金の額は、まさしく会社法上の資本金の額です。事業年度中に増資あるいは資本金の額の減少を行うことにより、法人事業税の外形標準課税の適用の有無を変更することができます。

 なお、資本金の額を1億円以下にすることにより法人事業税の外形標準課税の適用から外れることができますが、法人住民税の均等割は「資本金等の額」を基準とするため、均等割を減額することはできません。また、法人事業税の外形標準課税が適用される場合の資本割の課税標準は、「資本金等の額」となります。「資本金等の額」とは、法人の(1)資本金の額と(2)資本等取引により生じた金額のうち資本金の額に組み入れなかった額などとの合計額をいいます(法法2十六、法令8(1))。(2)の具体的な内容は、法人税法施行令第8条第1項に定められており、たとえば、株式の発行又は自己株式の処分において払い込まれた金銭の額等のうち資本金の額に組み入れなかった額、資本の欠損店舗ののその減少した資本金額などがあります。つまり、資本金の額を減少させたとしても、資本金等の額には影響しないのです。

(2)設立時の登録免許税

 会社の商業登記の登記原因に対する課税標準は「資本金の額」であるのがほとんどです。資本金の額が大きくなれば、登録免許税も高額になります(登録免許税法9、別表1)

<設立登記の登録免許税の税率>
会社の種類 課税標準 税率 最低税率
合名・合資会社 申請件数 6万円/件
株式会社 資本金の額 0.7% 15万円
合同会社 資本金の額 0.7% 6万円
 

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