What's New 更新情報

証券新聞20090624

2009-06-24 (Wed) 10:52
Q.
 1年前に父が亡くなりました。相続人は私と妹の2人で、相続財産は7,000万円と遺産に係る基礎控除額を超えなかったため、相続税の申告を行っていませんでした。しかし、先日、相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けた場合、その贈与財産も相続財産に加算して相続税を計算することを知りました。
 私は、父が亡くなる1年ほど前に、上場S社の株式5万株の贈与を受けております。贈与時のS社の贈与税評価額は合計300万円でしたが、贈与を受けた後S社の株価は下落し、相続時の評価額は合計200万円でした。
 相続税の申告に当たってS社株式をどの時点の価額で評価するのか教えて下さい。また、これによりどのように相続税がかかるかもお教え下さい。

20090624


A.
遺産の総額が遺産に係る基礎控除額を超えていなければ、相続税の申告を行う必要はありません。法定相続人は2人ですので遺産に係る基礎控除の金額は7,000万円となり、相続財産が7,000万円であれば基礎控除額を超えておらず相続税の申告は必要ありません。
 ところで、相続または遺贈により財産を取得した人が、被相続人の死亡前3年以内に被相続人から財産を取得したことがある場合には、その取得財産を相続財産に加算して相続税を計算しなければなりません。
 相続財産に加算する贈与財産の価額は、相続発生時ではなく贈与時点の価額です。従って、相続財産の課税価格の合計額は、相続発生時に相続を受けた7,000万円と、被相続人であるお父様がお亡くなりになられた1年前に贈与を受けたS社株式の贈与時の評価額300万円を足した7,300万円となります。
 相続財産が7,300万円で2名の場合、相続税額は30万円となります。ところで、以前の贈与時には贈与税19万円を納めているはずですが、相続財産に加算した贈与財産に係る贈与税は相続税から控除することが出来ます。従って、期限内に相続税の申告を行っている場合であれば、納付すべき相続税額は11万円となります。
ご質問のケースでは相続発生から1年が経過しています。相続税の申告期限は相続発生から10ヶ月以内であり、既に相続税の申告期限を過ぎているため期限後申告として取扱われます。
 期限後申告の場合、無申告加算税と延滞税が発生します。無申告加算税の税率は本来の税額に対して15%、ただし、納付すべき税額が50万円を超える場合、その超える部分については20%となります。
もっとも、税務署長の調査による更正又は決定を予め知って行ったものでない場合には5%、期限内に申告書の提出ができなかったことについて正当な理由がある場合、期限後申告書の提出が、調査があったことにより決定があるべきことを予知してされたものでなく、法定申告期限内に申告する意志があったと認められる一定の場合で、かつ、申告書の提出が法定申告期限から2週間を経過する日までに行われているときには、無申告加算税は課されません。
ご質問のケースですと、国税当局からなんら指摘を受ける前に気付いて納税を行うので、加算税は5%となるものと思われます。
延滞税額は、法定納期限の翌日から未納税額×年14.6%とされていますが、納期限までの期間およびその翌日から起算して2ヶ月を経過するまでについては、年「7.3%」と「前年の11月30日において日本銀行が定める基準割引率+4%」のいずれか低い割合を適用することとなります。基準割引率は日本銀行のホームページで確認できます。ちなみに、平成20年11月30日時点の基準割引率は0.5%ですので、納期限の翌日から2ヶ月以内の延滞税額は未納税額×年4.5%で計算されます。
 ご質問のケースではありませんが、納税者が課税標準等又は税額の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠蔽または仮装し、その隠蔽又は仮装したところに基づき法定申告期限までに納税申告書を提出せず、又は法定期限後に納税申告書を提出していたときは、上記無申告加算税に代わり40%の重加算税が課されます。ご注意下さい。