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証券新聞20090430

2009-04-30 (Thu) 11:25
私は、保有している上場有価証券を、公益財団法人へ寄附することを考えています。その場合の課税関係を教えて下さい。
 なお、寄附金は所得税法上の特定寄附金に該当します。

20090430



ご質問のように、個人が公益財団法人へ特定寄附金を行った場合には、個人の譲渡所得の取扱いと寄附金控除の取扱いで次のような課税の特例を受けることができます。
1)譲渡所得の取扱い
個人が法人に対して譲渡所得等の起因となる資産の贈与又は遺贈(以下、「贈与等」といいます。)を行った場合には、原則としてその贈与等を行ったときの時価により、その資産の譲渡があったものとみなし、その譲渡所得等について所得税が課税されます。
 一方、公益社団法人、公益財団法人又は特定一般法人その他公益を目的とする事業を営む法人(外国法人を除く)(以下、「公益法人等」といいます。)に対する財産の贈与等で、一定の要件を満たすものとして国税庁長官の承認を受けたものについては、所得税法上、その贈与等はなかったものとみなされます。
 一定の要件は、次のとおりです。
(1)その贈与等が、教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与すること
(2)その贈与等に係る財産又は代替資産が、その贈与等があった日から原則として2年以内に、公益法人等の公益目的事業の用に直接供され、又は供される見込みであること
(3)公益法人等に対して財産の贈与等をすることにより、その贈与等をした者の所得に係る所得税の負担を不当に減少させ、又はその贈与等をした者の親族その他これらのものと特別の関係がある者の相続税若しくは贈与税の負担を不当に減少させる結果とならないと認められること
 
国税庁長官の承認を受けるには、贈与等のあった日から4か月以内(その期間が経過する日前に、その贈与があった日の属する年分の所得税の確定申告書の提出期限が到来する場合には、その提出期限まで)に、非課税承認のための申請書を国税庁長官に提出する必要があります。
この申請書には、贈与等により財産を取得する公益法人等の事業の目的、当該贈与等に係る財産の内容その他の一定の事項を確認したことを証する書類を添付します。
なお、一定の事実が生じたことにより、国税庁長官の承認が取り消された場合には、贈与者個人あるいは公益法人等に課税が生じます。
贈与者個人に課税が生じる場合には、承認が取り消された時にその贈与等があった時の時価による資産の譲渡があったものとみなし、贈与等を行った個人に対し、その贈与等に係る譲渡所得等について所得税が課税されます。
 
2)寄附金控除の取扱い
居住者である個人が、各年において、その特定寄附金の合計額(その年分の総所得金額等の40%相当額を限度とします)から5千円を差し引いた金額を、その個人の総所得金額等から所得控除することができます。
 寄附金控除の適用を受ける場合には、寄附を行った際に受領する特定寄附金証明書等の書類を確定申告書に添付して提出する必要があります。
 
税務上の特例をまとめると次表の通りです。
 
なお、平成20年度税制改正により、個人が行った寄附金が都道府県又は市区町村の条例により指定されている寄附金に該当する場合には、次の計算により算出した税額控除を受けることができます。
(1)と(2)の合計額が税額控除額となります。
(1)(寄附金-5千円)×10
(2)(寄附金-5千円)×(90%-所得税の限界税率)
 注)(2)の額については、個人住民税所得割の額の1割を限度