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証券新聞2/16号

2017-02-16 (Thu) 15:37
『税制改正 法人税(所得拡大促進税制)』
​平成28年12月22日に平成29年度税制改正の大綱が閣議決定され、平成29年2月3日には法案が国会に提出されました。このうち、所得拡大促進税制の見直しについてご紹介いたします。

20170216
 
1.所得拡大促進税制の意義 
所得拡大促進税制とは、青色申告書を提出している法人が、下記2に記載する要件の全てを満たした場合に、一定の範囲内の金額を法人税額より税額控除できる制度です。税額控除の限度額は、中小企業者等以外の法人は10%、中小企業者等は20%となります。

2.要件の見直し
現行の適用要件は、(1)雇用者給与等支給額が基準事業年度の雇用者給与等支給額に適用年度に応じた割合を乗じた金額以上であること、(2)雇用者給与等支給額が前期の雇用者給与等支給額以上であること、(3)平均給与等支給額が前期の平均給与等支給額を越えることとなります。
今回の改正による要件の見直しは、適用要件(3)の平均給与等支給額が前期の平均給与等支給額の102%以上になることです。
20170216図1






 
(※1)適用年度の所得の金額の計算上損金の額に算入される「国内雇用者」(役員及びその特殊関係者を除き、当該法人の国内の事業所に勤務する雇用者として賃金台帳に記載された者)に対する給与等の支給額です。
(※2)平成27年4月1日前に開始する事業年度→102%
平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度→103%
平成28年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する事業年度→104%(中小企業者等は103%)
平成29年4月1日以後開始する事業年度→105%(中小企業者等は103%)
(※3)継続雇用者給与等支給額(雇用者給与等支給額のうち雇用保険法に規定する一般被保険者に支給した金額)
を継続雇用者給与等支給者数(各月ごとの給与等の支給の対象となる継続雇用者の合計数)で除した金額です。

3.税額控除の割合の見直し
現行の税額控除の割合は、雇用者給与等支給増加額(適用年度の雇用者給与等支給額から基準事業年度の雇用者給与等支給額を控除した金額)の10%です。
今回の見直しにより、中小企業者等以外の法人は、雇用者給与等支給増加額の10%と雇用者給与等支給増加額のうち雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を控除した金額に達するまでの金額の2%との合計額(現行:雇用者給与等支給増加額の10%)となります。また、中小企業者等は税額控除額が12%上乗せされ、合計22%の税額控除の適用ができます。
20170216図2















 
4.本税制と併用可能な税制
本税制と併用可能な税制として、雇用促進税制があります。この制度は、地域雇用開発促進法で規定する同意雇用開発促進地域に所在する事業所が対象となります。雇用者増加数5人以上(中小企業は2人以上)、かつ、雇用増加割合10%以上等の要件を満たす法人は、適用年度における法人税の額から当該事業所における無期雇用かつフルタイムの雇用者増加数1人当たり40万円の控除が受けられる制度です。税額控除の限度額は、所得拡大促進税制と同様に、中小企業者等以外の法人は10%、中小企業者等は20%となります。事業主都合による離職者がいないことも条件となります。
また、適用要件として、適用年度開始後2ヶ月以内に雇用促進計画を作成し、ハローワークに提出する必要があり、適用年度終了後にハローワークに達成状況の確認をし、確認を受けた雇用促進計画の写しを確定申告書に添付して申告する必要があります。
なお、併用利用ができるのは平成28年4月1日以後に開始する事業年度となりますのでご留意ください。
(注)この内容につきましては、平成29年度税制改正大綱に基づきまとめたものですが、今後の法令通達により変わる可能性がありますので、ご留意くださいますようお願い致します。