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証券新聞1/10号「税制改正 資産税課税」

2017-01-10 (Tue) 09:23
平成28年12月22日に平成29年度税制改正の大綱が閣議決定されました。
このうち、相続税の主要な項目をご紹介いたします。

20170110
1.相続税改正の概要
平成29年度税制改正では、納税猶予制度、納税義務者、物納制度、相続税等の財産評価などについて見直しが行われる予定です。

2.改正の内容
(1)非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の見直し
(1)納税猶予の取消事由に係る雇用確保要件について、相続開始時又は贈与時の常時使用従業員数に100 分の80 を乗じて計算した数に一人に満たない端数があるときは、これを切り捨てる(現行:切り上げる)こととする。ただし、相続開始時又は贈与時の常時使用従業員数が一人の場合には、一人とする。

(2)相続時精算課税制度に係る贈与を、贈与税の納税猶予制度の適用対象に加える。

(3)非上場株式等の贈与者が死亡した場合の相続税の納税猶予制度における認定相続承継会社の要件について、中小企業者であること及び当該会社の株式等が非上場株式等に該当することとする要件を撤廃する。
※上記の改正は、平成29 年1月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得する財産に係る相続税又は贈与税について適用するとともに、所要の経過措置を講じる。

(2)相続税又は贈与税の納税義務の見直し
(1)国内に住所を有しない者であって日本国籍を有する相続人等に係る相続税の納税義務について、国外財産が相続税の課税対象外とされる要件を、被相続人等及び相続人等が相続開始前10年(現行:5年)以内のいずれの時においても国内に住所を有したことがないこととする。

(2)被相続人等及び相続人等が出入国管理及び難民認定法別表第一の在留資格をもって一時的滞在 (国内に住所を有している期間が相続開始前 15年以内で合計10年以下の滞在をいう。(3) において同じ。)をしている場合等の相続又は遺贈に係る相続税については、 国内財産のみを課税対象とすることとする。

(3)国内に住所を有しない者であって日本国籍を有しない相続人等が国内に住所を有しない者であって相続開始前10年以内に国内に住所を有していた被相続人等(日本国籍を有しない者であって一時的滞在をしていたものを除く。)から相続又は遺贈により取得した国外財産を、相続税の課税対象に加える。
(注)贈与税の納税義務についても同様とする。
※上記の改正は平成29 年4月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得する財産に係る相続税又は贈与税について適用する。

(3)物納財産の範囲、順位の見直し
(1)範囲 物納財産の範囲に投資証券等のうち金融商品取引所に上場されているもの等が加えられる。

(2)順位 相続税の物納に充てることができる財産の順位が株式、社債、証券投資信託等の受益証券のうち金融商品取引所に上場されているもの等及び上記(1)の投資証券等が国債、不動産と同順位(第一順位)になる。

(4)相続税等の財産評価の見直し
(1)取引相場のない株式
(イ)類似業種比準方式について次の見直しを行う。
○イ類似業種の上場会社の株価について、現行に課税時期の属する月以前2年間平均を加える。(現行は課税時期の属する月以前3カ月間の株価のうち最も低い株価又は前年平均株価)
○ロ類似業種の上場会社の配当金額、利益金額及び簿価純資産価額について、連結決算を反映させたものとする。
○ハ配当金額、利益金額、簿価純資産価額の比重を1:1:1とする。(現行は1:3:1)
(ロ)評価会社の規模区分の金額等の基準について、大会社及び中会社の適用範囲を拡大する。
(ハ)株式保有特定会社(保有する株式及び出資の価額が総資産価額の50%以上を占める非上場会社をいう。)の判定基準に新株予約権付社債を加える。

(2)広大地の評価について、現行の面積に比例的に減額する評価方法から、各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法に見直すとともに、適用要件を明確化する。
※上記(1)(イ)(ロ)の改正は平成29年1月1日以後、(1)(ハ)(2)の改正は平成30年1月1日以後の相続等により取得した財産の評価に適用する。

(注)この内容につきましては、平成29年度税制改正大綱に基づきまとめたものですが、今後の法令通達により変わる可能性がありますので、ご留意くださいますようお願い致します。