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証券新聞12/8号

2016-12-08 (Thu) 15:20
「法人税法上の有価証券の期末評価及び減損処理」
Q1.私は上場企業の財務・経理部に所属する新入社員です。弊社の保有している有価証券は、短期間でキャピタルゲインを得ることを目的としている有価証券や他企業への支配力行使を目的としている有価証券があります。会計上の有価証券の期末評価方法は理解しておりますが、法人税法上の有価証券の期末評価方法がわからないため教えて下さい。

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A1.法人税法上は、売買目的有価証券と売買目的外有価証券に分類されます。法人が事業年度終了の時に有する売買目的有価証券は時価法により評価し、売買目的外有価証券は原価法により評価します(法人税法第61条の3一、二)。
なお、償還有価証券については、償却原価法を適用して、加減算した帳簿価額を事業年度終了時の評価額とします(法人税法施行令第119条の14)。
有価証券の期末評価方法について、法人税法上と金融商品会計基準の取扱いを比較すると下記表のようになります。
20161209図
Q2.弊社の保有している有価証券に減損の疑義があります。法人税法上、法律の規定に従って評価換えをしてその帳簿価額を減額したとき以外に評価損を損金に算入することはできるのでしょうか。
A2.法人税法上の減損処理は上場有価証券等((取引所売買有価証券、店頭売買有価証券、取扱有価証券及びその他価格公表有価証券(企業支配株式を除く))と上場有価証券等以外に分類され、一定の要件を満たした場合、評価損を損金に算入することができます。なお、上場株式であっても発行済株式等の20%以上を個人及び同族関係者等により保有する場合には、その保有する株式は「企業支配株式」に該当し、上場有価証券以外に分類されるため注意が必要です。

【一定の要件】
(1)有価証券の価額が著しく低下している必要があります。「価格の著しい低下」とは、期末時の価額が帳簿価額のおおむね50%相当額を下回り、かつ、近い将来その価額の回復が見込まれないことを言います。(法人税法施行令第68条1の二イ)

(2)有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化している必要があります。具体的には、取得後、相当の期間経過後に発行法人に破産の手続開始の決定及び再生手続き開始の決定等の事実が生じたこと、または、発行法人の1株当たりの期末純資産が取得時の純資産価額のおおむね50%以上下回ることが必要です。(法人税法施行令第68条1の二ロ)

(3)上記(2)に準ずる特別の事実(法人税法施行令第68条1の二ハ)

上場有価証券等に分類される場合は、上記要件(1)又は(3)を満たす必要があります。上場有価証券等以外に分類される場合は、上記要件(2)又は(3)を満たす必要があります。