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8/18証券新聞「ふるさと納税」

2016-08-18 (Thu) 11:46
Q.私は、上場株式や投信等で相応の運用をしていますが、ふるさと納税は税制上のメリットが大きいといわれています。そこで、今年は腰を据えて取り組みたいと考えています。制度や手続きについて分かりやすく教えて下さい。

20160818
 
A.総務省が今月発表した「ふるさと納税に関する現況調査結果」によれば、平成28年度課税における住民税の寄附金税額控除額は、平成27年度比5.4倍の999億円と大幅に増加しました。また、今年6月には、同じ調査結果として、平成27年度のふるさと納税に係る寄附金額は、平成26年度比4.3倍の1,653億円と同じく大幅に増加しました。以下、ふるさと納税についてご説明いたします。

1. ふるさと納税とは?
「納税」という言葉がついていますが、正確には、都道府県・市区町村への「寄附」と、所得税・住民税を軽減する「税の優遇措置」を組み合わせたものです。
また、「ふるさと」と命名されていますが、寄附の対象となる自治体に制約はありません。
多くの自治体は、寄附者へのお礼として特産品を贈ってくれます。

2.ふるさと納税の仕組み
自分の選んだ自治体に寄附を行った場合に、寄附額のうち2,000円を超える部分について、所得税と住民税から全額が控除される制度です。但し、控除金額には、収入や家族構成等に応じて一定の上限があります。
控除額は次の(1)(2)(3)の合計です。
(1)所得税からの控除=(ふるさと納税額-2,000円)×[所得税の税率]
(2)住民税からの控除(基本分)=(ふるさと納税額-2,000円)×10%[住民税の税率]
(3)住民税からの控除(特例分)=(ふるさと納税額-2,000円)×(100%-10%-所得税の税率)
→但し、住民税所得割額の2割が限度となります。
<計算例>
年収700万円の給与所得者で扶養家族が配偶者のみの方が、3万円のふるさと納税を行う場合
(1) (30,000円-2,000円)×10%[課税総所得金額195万円~330万円の所得税率]=2,800円
(2)(30,000円-2,000円)×10%[住民税の税率]=2,800円
(3)(30,000円-2,000円)×(100%-10%[住民税の税率]-10%[所得税の税率])=22,400円
(1)+(2)+(3)=28,000円

3.ふるさと納税の手続き
(1)ふるさと納税ワンストップ特例を申請する場合
ふるさと納税ワンストップ特例とは、確定申告を行わなくてもふるさと納税の寄附金控除を受けられる仕組みです。確定申告の不要な給与所得者等で、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内の場合に限られます。

(1)寄附する自治体を選びます。
(2)ふるさと納税を行います。ふるさと納税ワンストップ特例を受けるため、ふるさと納税先の自治体に特例の適用に関する申請書を提出します。
所得税からの控除は行われず、その分も含めた控除額の全額が、翌年度の住民税の減額という形で控除されます。

(2)ふるさと納税ワンストップ特例を申請しない場合
(1)寄付する自治体を選びます。
(2)ふるさと納税を行うと、確定申告に必要な寄附を証明する書類(受領書)が発行されますので、大切に保管してください。
(3)ふるさと納税を行った翌年3月15日までに住所地所轄の税務署に確定申告を行うことにより、ふるさと納税を行った年の所得から控除されます。この場合、(2)の寄附を証明する書類(受領書)を添付します。
(4)(3)に加えて、ふるさと納税を行った翌年度分の住民税が減額されます。
なお、お礼の特産品は一時所得に該当しますので、年間50万円を超える場合に、超えた金額について課税対象となることに留意が必要です。

4.最後に
これまでの説明の通り、ふるさと納税は所得控除を増やして節税できる効果がありますので、確定申告をすることで、運用で源泉徴収された税金の還付を受けることができる可能性もあります。一度シミュレーションをしてみてもよいでしょう。
なお、ふるさと納税については、総務省がポータルサイトを開設していますので、参考にして下さい。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html