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証券新聞12/17号「外国株式の相続評価」

2015-12-17 (Thu) 13:24
Q1.父(住所地日本)が外国の証券取引所に上場している株式を保有しています。相続が発生した場合、外国の証券取引所に上場している株式の相続税評価方法を教えて頂けますか。
20151217
 
A1.
【評価方法】
外国の証券取引所に上場されている株式については、国内における上場株式と同様に課税時期における客観的な時価が明らかになっているため、財産評価基本通達に定める「上場株式」の評価方法に準じて評価します。具体的には、国内の上場株式と同様に、課税時期における外国の証券取引所の最終価額をその課税時期の属する月以前3ヶ月の最終価額の月平均のうち最も低い価額と比較し、その低い方の価額によって評価を行います。

【邦貨換算方法】
 外国の証券取引所に上場されている株式の邦貨換算の方法は、原則として、納税義務者の取引金融機関が公表する課税時期の最終為替相場により邦貨換算を行います。“納税義務者の取引金融機関”とは、相続人が相続開始の日においてすでに取引を行っている金融機関を指します。なお、相続人が複数の金融機関と取引を行っていた場合、納税義務者は邦貨換算に用いる為替相場を選択することができます。“為替相場”はTTB(対顧客直物電信買相場又はこれに準ずる相場)を用いて換算します。なお、課税時期が土曜日や日曜日であるため、課税時期の為替相場がない場合には、その課税時期の前で為替相場が公表されている日のうち、最も近い日の為替相場を適用します。
 
【数値例】
株式:500株(外国証券取引所に上場)
相続開始日:平成27年10月20日
平成27年10月20日為替相場:1ドル=120円(TTB)
 
当該株式の価額推移
平成27年10月20日の最終価格:500ドル
平成27年10月中の最終価格の平均額:510ドル
平成27年9月中の最終価格の平均額:495ドル
平成27年8月中の最終価格の平均額:505ドル
 
最も低い価額:495ドル(平成27年9月中)
外貨ベース評価額:500株×495ドル=247,500ドル
邦貨換算(相続税評価額):247,500ドル×120円=29,700千円

Q2.母(住所地日本)が取引相場のない外国法人の株式を保有しています。相続が発生した場合、取引相場のない外国法人の株式の相続税評価方法を教えて頂けますか。
A2.
【評価方法】
取引相場のない外国法人の株式は、原則として財産評価基本通達に定められている「1株当たりの純資産価額」に準じて評価を行います。
内国法人の株式を純資産価額方式によって評価する場合、時価純資産価額と簿価純資産価額の評価差額(含み益)に対する法人税等に相当する金額として評価差額の38%を控除しますが、この場合における38%は我が国の法人税等を基に定められている割合のため、外国法人の株式を評価する場合には使えません。なお、その国において、我が国の法人税、事業税、道府県民税及び市町村民税に相当する税が課されている場合には、評価差額に、それらの税率の合計に相当する割合を乗じて計算することができます。
また、取引相場のない外国株式の株式の評価にあたり、類似業種株価等の計算の基となる標本会社が、我が国の金融商品取引所に株式を上場している内国法人を対象としており、外国法人とは一般的に類似性を有しているとは認められないことから、原則として、類似業種比準方式に準じて評価することはできません。

【邦貨換算方法】
取引相場のない外国法人の株式を純資産価額に準じて評価を行う場合、原則として「1株あたりの純資産価額」を計算した後に、課税時期現在における納税義務者の取引金融機関が公表するTTBまたはこれに準ずる相場により邦貨換算を行います。
ただし、資産・負債が複数の国に所在している場合には、資産についてはTTBまたはこれに準ずる相場により、負債についてはTTSまたはこれに準ずる相場により、それぞれ邦貨換算した上で「1株当たり純資産価額」を計算することもできます。