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証券新聞11/19号「平成28年の個人税制改正点」

2015-11-24 (Tue) 09:40
Q.もうすぐ平成27年も終わろうとしていますが、平成28年から個人に関する税制が変わると聞きました。
私にどのような影響があるのか知りたいのですが、今年までと比べて、来年からどのように変わるのでしょうか。


20151119
 

A. 1.個人に関する税制改正の概要 個人に関する税制のうち、平成28年からの変更点は、所得税において主に、証券投資から生じる所得の課税方法や生じる所得の分類方法、NISA制度の拡充、給与所得控除の上限額の減額、海外で居住する親族を扶養家族にする場合の提出書類の追加などがあります。また、贈与税において主に、住宅取得等資金の贈与税の非課税限度額の変更があります。

2.所得税の改正点 (1)証券投資から生じる所得
保有する証券の種類により、それぞれ概ね次の表のように改正されます。なお、表中の括弧内のパーセンテージは所得税、復興特別所得税及び住民税の税率の合計です。なお、証券の内容によって例外的な取扱いもありますので十分ご留意ください。
種   類 平成27年 平成28年
特定公社債等(国債、地方債、公募公社債等)
(1)利子所得
(2)譲渡損益
(3)償還損益
 
 
(1)源泉分離課税(20.315%)
(2)非課税
(3)総合課税(雑所得)
 
 
(1)申告分離課税(20.315%)
(2)申告分離課税(20.315%)
(3)申告分離課税(20.315%)
一般公社債等(特定公社債以外の公社債等)
(1)利子所得
(2)譲渡損益
(3)償還損益
 
 
(1)源泉分離課税(20.315%)
(2)非課税
(3)総合課税(雑所得)
 
 
(1)源泉分離課税(20.315%)
(2)申告分離課税(20.315%)
(3)申告分離課税(20.315%)
同族会社発行の私募債(その会社の株主等が支払を受けるもの)
(1)利子所得
(2)譲渡損益
(3)償還損益
 
 
 
(1)源泉分離課税(20.315%)
(2)非課税
(3)総合課税(雑所得)
 
 
 
(1)総合課税(利子所得)
(2)申告分離課税(20.315%)
(3)総合課税(雑所得)
譲渡損益の損益通算
(1)上場株式等
(いずれの年も、通算しても控除しきれない譲渡損失は翌年以後3年間繰越可能)
(2)非上場株式等
 
 
(1)上場株式等の配当所得、譲渡損益、非上場株式等の譲渡損益と通算可能
(2)上場株式等の配当所得、譲渡損益、非上場株式等の譲渡損益と通算可能
 
(1)上場株式等及び特定公社債等の配当所得、利子所得、譲渡損益、償還損益と通算可能
(2)非上場株式等及び一般公社債等の譲渡損益、償還損益と通算可能
少額投資非課税制度の年間投資額上限
(1)NISA
(2)ジュニアNISA
 
(1)100万円
(2) ―(制度なし)
 
(1)120万円
(2)80万円(平成28年4月から)
(2)所得からの控除
所得税の計算上、稼得した収入から控除できる項目が種々ありますが、そのうち、給与等収入額からその収入の水準に応じて一定の金額を控除する給与所得控除について、その上限額が減額されます。
すなわち、平成27年までは給与等収入額が1,500万円を超える人を対象に給与所得控除額の上限を245万円としていますが、平成28年からは対象者を給与等収入額が1,200万円を超える人まで拡張し、給与所得控除額の上限は230万円となります。
また、扶養控除、配偶者控除、障害者控除、配偶者特別控除について、海外に居住する親族を控除の対象にする場合、平成27年までは国内居住親族と同様に給与や公的年金等の支払者に扶養控除申告書等を提出すれば足りていましたが、平成28年からは扶養控除申告書等に加えて、親族関係書類及び送金関係書類を提出する必要があります。確定申告により控除を受ける場合は親族関係書類及び送金関係書類を確定申告書に添付して提出します。

3.贈与税の改正点
住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税限度額について、平成27年までは省エネ等住宅で1,500万円、それ以外の住宅で1,000万円でしたが、平成28年からは省エネ等住宅で1,200万円、それ以外の住宅で700万円となります。
なお、平成28年10月1日以降の契約締結で対価に含まれる消費税の税率が10%の場合は、省エネ等住宅で3,000万円、それ以外の住宅で2,500万円となります。