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証券新聞10/8号

2015-10-08 (Thu) 13:45
『外国債券の取り扱いとみなし外国税額控除について』
Q.私は外国債券の運用をしていますが、平成28年1月1日以後の外国債券の運用益にかかる税務について取り扱いが大幅に変更されると聞きます。どのような取り扱いに変わるのでしょうか。
また、外国債券の利子についてはみなし外国税額控除という制度がありますが、上記、外国債券の取り扱いの変更によりみなし外国税額控除の適用についても変更点があれば教えて下さい。
A.【利子・譲渡損益等にかかる課税】
平成28年1月1日以後の外国債券については、国外特定公社債等と国外一般公社債等とに区分され、利子・譲渡損益等の課税について以下の取り扱いとなります。
  利子 譲渡損益 償還損益
現行(~平成27年12月31日) 源泉分離課税
(20.315%)
非課税(注1) 雑所得として総合課税
平成28年1月1日以後~ 申告分離課税
(注2)
申告分離課税
(20.315%)
源泉分離課税
(20.315%)
申告分離課税
(20.315%)
 
※国内の支払の取扱者を通じて交付を受ける場合を前提としています。
(注1)以下の債券は、例外的に譲渡所得として総合課税の対象となります。
 (1)ゼロ・クーポン債
 (2)利率が著しく低い債券
 (3)ストリップス債
 (4)ディファード・ペイメント債
 (5)利率のうちで最高税率を最低税率で除して計算した割合が150%以上であるもの
(注2)申告不要を選択することもできます。

【みなし外国税額控除】
発展途上国には海外からの投資を促進するため、課税上、減免措置を設けている国があります。特定の国との租税条約に基づき、債券の発行国で利子の源泉税が減免されていたとしても課税されたものとみなして、日本において外国税額控除を認めるという制度です。
上記、外国債券の取り扱いの変更に伴い、利子についてみなし外国税額控除の取り扱いについても以下の通り適用方法が変わります。
  国内発行(注3) 国外発行(注4)
現行(~平成27年12月31日) 還付請求方式 差額徴収方式
平成28年1月1日以後~ 国外特定公社債等 確定申告方式
国外一般公社債等 還付請求方式 差額徴収方式
(注3)国内発行で国内において利払いが行われるもの
(注4)国外発行で国外において利払いが行われ国内の支払の取扱者を通じて受け取るもの
 
(1)差額徴収方式
債券が国外で発行され、かつ、利子の支払いが国外で行われる場合には、国内の支払の取扱者が投資家に交付する際、みなし外国税額相当額を控除した残りを源泉徴収する方式となります。そのため投資家自身は何らの手続きも要しないこととなります。
(2)還付請求方式
利子の支払いが国内で行われる場合には、差額徴収方式が行われません。このような場合には、「租税条約に関する源泉徴収税額の還付請求書(利子所得に相手国の租税が賦課されている場合の外国税額の還付)」に還付を受けるべき外国税額の明細を記載し、相手国の租税の額を証する書類を添付して納税地の所轄税務署長に提出します。
なお、みなし外国税額が国内の源泉所得税額を超える場合には、その超過分については住民税利子割額から還付を請求することができます。
(3)確定申告方式
申告分離課税により確定申告を行った場合には、みなし外国税額控除により国外で納税したとみなす金額につき納付すべき所得税額等から控除することができます。その控除する金額を計算する際には、一定の控除限度額が設けられているため留意する必要があります。なお、申告不要を選択した場合には、みなし外国税額控除の適用を受けることはできません。