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証券新聞8/20号『財産債務調書制度について』

2015-08-20 (Thu) 09:35
Q1.平成27年度の税制改正で、財産債務調書の制度が制定されるという話を聞きました。
財産債務調書制度の概要について教えてください。
20150820
 
A1.
(1)概要
財産債務調書制度は、一定の要件を満たす者が3月15日までに税務署に対して『財産債務調書』を提出しなければならないとする制度です。これまでは、所得税法の枠内で定められた制度でしたが、平成27年度税制改正により『内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国外財産調書及び財産債務調書関係)の取扱い』として、国外財産調書制度と合わせた新たな制度として制定されました。
(2)提出義務者
所得税及び復興特別所得税(以下、「所得税等」という。)の確定申告書を提出する必要がある者で、次の2つの要件をいずれも満たす場合には、財産債務調書の提出が必要とされます。

20150820図





 
(3)主な記載内容
財産債務調書には、提出者の氏名、住所(又は居所等)、財産の種類、数量、価額、所在並びに債務の金額等を記載することとされています。
財産及び債務に関する事項については、「種類別」、「用途別(一般用及び事業用)」、「所在別」に記載する必要があります。
(4)適用開始時期
財産債務調書は、その年の翌年の3月15日までに所得税の納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。
したがって、平成27年度の場合では平成27年12月31日時点で2つの要件を満たす場合には、平成28年3月15日までに財産債務明細の提出が必要となります。
Q2.
財産債務調書を提出することで何かメリットはありますか?
また、期限内に提出しなかった場合等のデメリットはあるのでしょうか?
A2.
提出要件を満たす場合には、財産債務調書の提出は必須ですが、財産債務調書の提出をした場合のメリットと、提出しなかった場合のデメリットがあります。

(1)提出することによるメリット
財産債務調書を提出期限内に提出した場合には、財産債務調書に記載のある財産又は債務に関して所得税や相続税の申告漏れが生じた場合であっても、過少申告加算税等が5%軽減されます。
(2)提出しない(又は記載内容が不十分)ことによるデメリット
財産債務調書の提出が期限内にない場合又は提出期限内に提出された財産債務調書に記載すべき財産又は債務の記載が無い場合(重要なものの記載が不十分と認められる場合を含む)に、記載すべき財産又は債務に関する所得税の申告漏れ(死亡した者に係るものを除く)が生じた場合には、過少申告加算税等が5%加重されます。
Q3.証券会社に特定口座を開設し、口座内に上場有価証券を保有しています。財産債務調書にはどのように記載すれば良いのでしょうか?
A3.財産債務調書に記載する財産の種類、数量、価額及び所在等については、「種類別」、「用途別」、及び「所在別」に記載することとされていますが、特定口座内で保有する上場株式等については、「種類別」のうち「銘柄の別」の記載をせず、所在別、株式、公社債、投資信託等の別に一括して価額及び取得価額を記載して差し支えありません。
Q4.満期返戻金のある生命保険契約に加入していますが、財産債務調書に記載する必要はありますか?また記載する必要がある場合には、どの金額を記載すればいいでしょうか?
A4.財産債務調書を提出する義務がある方であれば記載する必要があります。
なお、その場合に記載する金額は、その年の12月31日にその保険契約を解約することとした場合に支払われることとなる解約返戻金の額となりますが、その年中の12月31日の前の日における解約返戻金の額を入手している場合には、その額を記載しても差し支えありません。