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証券新聞5/12号

2015-05-12 (Tue) 11:06
「取引相場のない株式等の評価(純資産価額方式における改正点)」
Q.平成27年度税制改正による法人税の引下げ等に伴い、相続、遺贈又は贈与における取引相場のない株式等の評価についても一部改正があったと聞きました。
改正の内容と共に、取引相場のない株式等の評価方法についても教えて下さい。

20150512
 
A.相続、遺贈又は贈与により取得する財産の評価は、財産評価基本通達に従い評価されます。取引相場のない株式等も当該基本通達に従い評価されることになりますが、当該評価方法ついて説明いたします。
 
1.取引相場のない株式等の評価方法
取引相場のない株式等の評価には、原則的評価方式と特例的評価方式があります。
 原則的評価方式は3つ方式があり、(1)純資産価額方式(2)類似業種比準方式(3)純資産価額方式と類似業種比準方式との併用方式です。一方、特例的評価方式とは、配当還元方式と呼ばれる方式です。
  評価対象会社の同族株主の有無、取得後の株主態様、会社規模等により、いずれの評価方法を選択するか決まります。
 
(1)純資産価額方式
純資産価額方式とは、対象会社の純資産価額を測定し、それに基づき評価する方法となります。相続等により株式を取得した場合、その時点での発行会社の資産価額をもって株式の相続税評価額と考える方法です。なお、資産に含み益がある場合、純資産価額の相続税評価と帳簿価額の差額に控除割合を乗じた部分を差引き、純資産価額を算定します。

20150512図1


 

(2)類似業種比準方式
類似業種比準方式とは、国税庁が公表する類似業種の比準値を基に対象会社を評価する方法であり、類似業種の(1)平均株価(2)1株当たりの配当金額(3)年利益金額(4)純資産価額の4つの比準要素を用いて対象会社の評価をします。当該方法は、業種が類似する大会社等の比準割合を算定し、当該割合を用いて対象会社の評価をする方法です。
20150512図2







 
(3)配当還元方式
配当還元方式とは、零細株主に対して認められている評価方法になり、その株式を保有することによって受取る1年間の配当金額を、一定の利率(10%)で還元して元本である株式の価額を評価する方法です。

20150512図3




 
2.改正の内容
 平成27年度税改正による法人税の引下げ等に伴い、財産評価基本通達の一部改正がなされました。
具体的には、平成27年4月1日以後の相続、遺贈又は贈与により取得した取引相場のない株式を純資産価額方式で評価する際、評価差額に対する法人税額等相当額の控除割合が40%から38%へと改正されました。平成27年4月1日以降の相続税又は贈与税の申告だけではなく、シミュレーションをする際にも注意が必要です。