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証券新聞11/7号「外国上場株式配当金の取扱い」

2014-11-07 (Fri) 15:24
Q1.私は、外国上場株式への投資を考えています。
配当金への課税は国内の証券会社等で受領する場合と、国外の証券会社等で受領する場合でどのような違いが生じますか。
20141107
 
A1.
1.国内の証券会社等で受領する場合
国内の証券会社等を通じて外国上場株式の配当金を受領した場合、外国(発生地国)での源泉徴収(以下、国外源泉徴収)後の金額に対して、国内の証券会社等が源泉徴収(以下、国内源泉徴収)を行いますので、国内上場株式等と同じ取り扱いとなり、確定申告により総合課税又は分離課税の選択をするか、確定申告不要とする事ができます。
既に国内源泉徴収が行われているので、確定申告不要とできる点が国外の証券会社等で投資する場合との違いになります。
なお、国内上場株式の発行済株式総数の3%以上を有する大口株主の受取る配当は、総合課税となりますが、外国上場株式については大口株主の規定がありません。

2.国外の証券会社等で受領する場合
国外の証券会社等を通じて外国上場株式の配当金を受領した場合、国外源泉徴収のみが行われ国内源泉徴収がされておりませんので、確定申告により総合課税又は分離課税を選択する必要があります。国内源泉徴収がされていない為、確定申告不要とできない点に留意が必要です。
更なる注意点として、分離課税は確定申告により選択できるので(申告分離課税)、確定申告において分離課税を選択しなかった場合、その後の修正申告や更正の請求では分離課税の選択ができず総合課税の適用となります。

3.その他の留意点
(1)配当控除
国内株式は確定申告により総合課税を選択した場合、配当控除を受けることができますが、外国株式は確定申告により総合課税を選択しても、配当控除の適用を受けることができません。

(2)外国税額控除
外国で源泉徴収された外国税額がある場合、確定申告により外国税額控除を受けることができます。なお、外国での課税は日本との租税条約が締結されている場合には当該条約に定める税率、租税条約が締結されていない国又は租税条約に規定がない国は、その国の税法の定めに従って課税されます。
 
(3)国外財産調書制度
国外財産調書制度における株式等の有価証券の国外判定は、口座がある金融商品取引業者等の営業所等の所在地により判定することとされています。 
よって、国外の証券会社等で投資した場合、国外財産として国外財産調書制度の対象となり、国内の証券会社等で投資した場合は外国株式であっても、国外財産にはならず国外財産調書制度の対象となりません。
Q2.平成26年度税制改正において、「国外証券移管等調書制度」が創設されたと聞きました。当該制度について概要を教えて下さい。

A2.平成26年度税制改正において創設された国外証券移管等調書制度とは、証券会社などの金融取引業者等が提出義務者となる制度です。
金融取引業者等は、顧客が国内証券口座から国外証券口座への有価証券等の移管した場合、又は国外証券口座から国内証券口座へ有価証券等を受入れた場合において、その顧客の氏名又は名称及び住所、移管をした有価証券の種類及び銘柄等の一定の事項を記載した国外証券移管等調書を、移管日の属する月の翌月末日までに、当該金融取引業者等の営業所等の所在地の所轄税務署長に提出する義務を負います。
 税務当局側での把握が難しいとされている国外株式や、国外財産の資産運用を把握する為に、既存の国外送金等調書、国外財産調書に加えられる形での制度創設となりました。
 当該制度は、平成27年1月1日以降に金融商品取引業者等に依頼する国外証券移管等について適用されます。