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証券新聞10/17号

2014-10-17 (Fri) 17:10
「海外勤務の際の特定口座及び非課税口座の取り扱い」
Q1.私は、現在特定口座を開設して上場株式の取引を行っています。この度、会社の人事異動で海外に転勤することになり、帰国は5年後を予定しています。その場合に現在ある特定口座はどのような取り扱いになるか教えてください。
20141017
 
A1.
1.海外出国時は原則として口座廃止
ご質問のケースの場合には原則として特定口座は廃止されることとなります。
特定口座は居住者又は国内に恒久的施設を有する非居住者(以下「居住者等」といいます)に該当する場合にのみ利用できます。居住者とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいい、海外転勤のようなケースでは日本国内における居住者等には該当しなくなります。したがって、5年間の海外勤務の場合には、日本の非居住者に該当しますので、金融機関等に対して特定口座廃止届出書の提出があったものとみなされ、特定口座は廃止されることとなります。特定口座を廃止した場合には、その時点の残高は一括して一般口座に移管されることとなります。

2.出国口座での保管
ただし、出国までに特定口座を開設している金融機関等に対して、特定口座内保管上場株式等の全てにつき、以下の手続きを行うことで、海外転勤後も引き続き金融機関等にある口座(出国口座といいます)において保管することができ、帰国後に再度その金融機関等の特定口座に移管することができます。
 (1) 出国をする日までに次の事項を記載した「特定口座継続適用届出書」を提出すること
   (1)提出者の氏名、生年月日及び住所
   (2)届出書の提出先の金融機関等の名称及び所在地
   (3)出国前特定口座に係るすべての特定口座内保管上場株式等を出国口座に保管委託する旨
   (4)出国前特定口座の名称及び記号又は番号
   (5)出国する予定年月日及び帰国年月日等
 (2) 帰国後、「特定口座開設届出書」と併せて次の事項を記載した「出国口座内保管上場株式等移管依頼書」
     を提出すること
   (1)提出者の氏名、生年月日及び住所
   (2)依頼書の提出先の金融機関等の名称及び所在地
   (3)出国口座に係る上場株式等を特定口座に移管することを依頼する旨
   (4)移管する上場株式等の種類、銘柄及び数
   (5)出国をした年月日及び帰国した年月日等
 
帰国後、出国口座から特定口座に移管することができる上場株式等は、出国の日から「出国口座内保管上場株式等移管依頼書」を提出する日までの間に、その出国口座への受入れ又は払出しが行われない場合における上場株式等と同一銘柄の上場株式等とされています。

3.出国時の留意点
 一度特定口座から一般口座に移管した上場株式等を、再度特定口座に移管することはできなくなります。したがって、帰国後も特定口座内で株式の取引を行う予定であれば、出国口座への移管の検討が必要であると考えられます。
一方、帰国後に特定口座での取引を再度行うかどうか明確でない場合には、特定口座で取引ができる間に上場株式等を全て売却し、その後特定口座を閉鎖するといったことも考えられます。
Q2.同様に、NISA(少額投資非課税制度)の非課税口座を開設している場合に、海外勤務となった際の取り扱いについて教えてください。
A2. 海外勤務により、非居住者に該当することとなった場合には、出国の日の前日までに非課税口座を開設している金融機関に「出国届出書」を提出する必要があります。
「出国届出書」を提出した場合には非課税口座は廃止されることになります。
非居住者に該当すると、非課税口座の株式等は特定口座又は一般口座に移管されることになります。平成27年1月1日以降は、帰国後に再度非課税口座を開設することができます。ただし、一旦特定口座又は一般口座に移管された株式等を帰国後非課税口座に移管することはできず、非課税の適用を受けることはできません。
したがって、非課税の適用を受けることができる間に、非課税口座に保有する株式等を売却しておくといった検討も必要であると考えられます。