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証券新聞『税制適格ストックオプションの税制適格要件と改正等』

2014-03-20 (Thu) 11:02
Q1.私は、自身が役員を務める会社と税制非適格ストックオプション契約を締結しておりましたが、今後近い将来において権利行使をしたいと考えています。
権利行使に先立って、その契約内容について税制適格要件を満たすように契約内容を変更し権利行使を行いたいと思っています。
この場合、税制適格ストックオプションとして取り扱うことには問題ないでしょうか?
A1.税制適格ストックオプションとして取り扱うことはできません。
税制適格ストックオプションの適用については、租税特別措置法第29条の2の規定が根拠になります。
租税特別措置法第29条の2第1項では、「特定新株予約権」をその契約に従って行使することにより、その特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には、その株式の取得に係る経済的利益については、所得税を課さないと規定しています。
 
ここで、「特定新株予約権」とは、

(1)付与決議に基づき株式会社と取締役との間に締結された契約により与えられた新株予約権等であること
(2)その新株予約権等に係る契約において同項各号に掲げる一定の要件が定められているものであること

といった要件を満たす必要があります。
つまり、(1)新株予約権等の付与契約を締結した時点から権利行使の間まで(2)に掲げる一定の要件を満たしている必要があります。
 
従って、今回のケースでは付与時において税制適格要件を満たす条件での契約は行われていませんから、税制適格要件を満たす契約内容に変更したとしても、租税特別措置法第29条の2の規定を適用することができず、株式の取得による経済的利益を非課税とすることはできません。
なお、ストックオプションの税制適格要件の判定は、個別契約ごとに条件が異なりますから、契約内容を変更する際には慎重かつ十分な検討が必要となります。
 
20140320

 
Q2.平成26年の税制改正において、ストックオプションについての改正が行われたという話を聞いたのですが、どのような内容なのでしょうか。
また、それはいつから適用となるのか教えてください。
A2.平成26年度税制改正大綱で盛り込まれたのは、保有している新株予約権(税制非適格ストックオプション)を権利行使する前に発行会社に譲渡した場合の課税関係についてです。
以下に改正前と改正後の内容について説明します。
 
<改正前>
税制非適格ストックオプションは権利行使時には給与所得等として総合課税される一方で、権利行使前に発行法人に譲渡した場合には、譲渡所得として申告分離課税が適用されていたため、高額納税者にとってはこの譲渡によって給与課税される場合と比べて納税額が抑えられる場合がありました。
 
<改正後>
上記の状況を踏まえて、税制非適格ストックオプションを権利行使前に発行会社に譲渡した場合の所得区分について改正が行われました。
税制非適格ストックオプションを権利行使前に譲渡した場合には、譲渡の対価の額についてその収入区分を譲渡所得とせずに、発行法人が新株予約権を付与した際の目的や被付与者と発行会社の関係等によって譲渡の際の所得区分を給与所得、事業所得、退職所得、一時所得、雑所得とみて申告することになります。
 
なお、この改正は平成26年4月1日以後に行う新株予約権等の譲渡について適用される予定です。
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