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証券新聞『平成26年度税制改正大綱(個人所得課税)』

2014-01-23 (Thu) 13:36
平成25年12月12日に、平成26年度税制改正大綱が発表されました。本大綱では、アベノミクスの3本目の矢である「民間投資を喚起する成長戦略」の措置として、この秋に前倒しで決定された「民間投資活性化等のための税制改正大綱」(平成25年10月1日)に引き続き、企業の積極的な投資行動を促す措置、交際費に着目した消費活性化のための措置、地域経済活性化のための措置等が講じられています。
今回はその中でも、個人の所得課税に関する主要な改正点として、次の5つをご紹介いたします。なお、今後修正等が入る可能性がありますのでご留意ください。
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個人の所得課税に関する主な改正内容
 
(1)給与所得控除の見直し
現在、給与等の収入金額が1,500万円を超える場合の給与所得控除は245万円という上限が設けられていますが、この上限額について次のとおり漸次引き下げられます。この改正は、平成28年分以後の所得税(個人住民税については平成29年分以後)について適用されます。
 
  現行 平成28年分の所得税 平成29年分以後の所得税
上限額が適用される給与 1,500万円 1,200万円 1,000万円
給与所得控除の上限額 245万円 230万円 220万円
 
(2)上場株式等に係る譲渡所得等の課税の特例等の対象となる特定公社債の範囲
前年度(平成25年度)の税制改正大綱により、特定公社債は、譲渡所得等の課税方式につき20%の申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象とし、上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税に区分されました。その特定公社債の範囲から、平成27年12月31日以前に発行された公社債のうち、その発行時に同族会社である会社が発行した社債を除外することとされます。この除外された社債は一般公社債となり、課税方式は「一般公社債等及び非上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税」に区分されます。なお、この改正は平成28年1月1日以後に行う譲渡から適用されます。
また、このような同族会社が平成27年12月31日以前に発行した一般公社債の利子でその同族会社の株主等が平成28年1月1日以後に支払を受けるものは、利子所得の20%源泉分離課税の対象から除外され、総合課税の対象になります。
 
(3)NISA口座の再開設又は非課税管理勘定の再設定
金融商品取引業者等の営業所に非課税口座(以下、「NISA口座」といいます。)を開設している場合(又は開設していた場合)、そのNISA口座に設けられた非課税管理勘定の年分の属する勘定設定期間と同じ期間内にNISA口座の再開設又は非課税管理勘定の再設定をすることができることになります。これにより、1年単位でNISA口座を開設する金融機関を変更することが出来ることとなり、また、NISA口座を廃止した場合には再開設が出来ることになります。
この改正は、平成27年1月1日以後に所定の手続を行った場合に適用されます。
 
(4)相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
相続等により取得した資産を相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年以内に譲渡した場合には、取得費に一定の金額を加算する特例があります。この特例につき、以下の措置が講じられます。
(1)相続財産である土地等を譲渡した場合の特例に関して、土地等を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上、取得費に加算する金額は、これまではその譲渡者が相続した全ての土地等に対応する相続税相当額とされていましたが、譲渡した土地等に対応する相続税相当額とされます。
(2)相続財産の譲渡に係る確定申告書の提出期限後に、その相続財産の取得の基因となった相続に係る相続税額が確定した場合(相続税の期限内申告に限ります。)には、その相続税の期限内申告書を提出した日の翌日から2月以内に限り、更正の請求によりこの特例の適用を受けることができることとされます。
(1)(2)の改正は、平成 27 年1月1日以後に開始する相続等により取得した資産を譲渡する場合について適用されます。
 
(5)譲渡損失の他の所得との損益通算等を適用することができない資産の追加
譲渡損失の他の所得との損益通算及び雑損控除を適用することができない生活に通常必要でない資産の範囲に、主として趣味、娯楽、保養又は鑑賞の目的で所有する不動産以外の資産(ゴルフ会員権等)が加えられます。これまでは含み損のあるゴルフ会員権等の譲渡による損失を他の所得と損益通算することが出来ましたが、このような損益通算が出来なくなります。
この改正は、平成 26 年4月1日以後に行う資産の譲渡等について適用されます。