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証券新聞『金先物取引及び金地金取引の課税関係』

2013-10-18 (Fri) 14:16
Q.私は個人で金投資を先物取引と地金取引の両方で行っております。
この度金の価格が高くなっているため、売却しようかと思っておりますが、先物と地金の各取引の課税関係についてご教示頂けますでしょうか。
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A.金の先物取引とは、金を対象とする商品先物取引をいいます。先物取引とは価格や数値が変動する各種商品・指数について、将来の売買についてある価格での取引を保証するものです。先物取引は取引のために預託した証拠金(委託証拠金)と比較して10倍から50倍の大きな金額の取引を行うため、ハイリスク・ハイリターンな取引と言われております。
一方、金地金取引とは、実物資産である金そのものを取引することです。
 
1.金先物取引の仕組みとその特徴
金先物取引では、新規に買い(買い建て)又は売り(売り建て)を入れてポジションを保有し、基本的には後に反対売買を行う事で取引発生時の金額と決済時の金額との差額を損益とする取引です。商品先物取引の大きな特徴としては、同じ商品でも決済時期が1ヶ月や2ヵ月といった区切りが設けられており(この決済期限を限月(げんげつ)と呼びます)、その期限が到来したら強制的に反対売買をするか現物を取引することになります。例えば金でしたら、2月限月、4月限月、6月限月といった形で2ヵ月ごとに決済期限が異なる取引ができ、限月ごとに価格が異なります。また、金先物取引を通じて金の地金を購入することも可能です。
 
2.金先物取引の課税関係
(1)税率及び損益通算
金先物取引は商品市場や店頭で行われる金先物取引については先物取引に係る雑所得として申告分離課税とされ、20.315%の税率が課されます。先物取引に係る雑所得の金額の計算上、損失が生じた時は、他の先物取引に係る雑所得の金額との損益通算は可能ですが、先物取引に係る雑所得以外の所得の金額との損益通算はできません。
(2)先物取引の差金決済に係る損失の繰越控除
申告分離課税の先物取引による損失は、当該損失の金額が生じた年分の所得税につき、当該事項を記載した申告書付表及び先物取引に係る雑所得の明細書を添付した確定申告書を継続して提出することにより、その年の翌年以後3年間にわたり繰越し、その繰り越された年の申告分離課税の先物取引に係る雑所得の金額を限度として、控除することができます。
 
3.金地金取引の課税関係
(1)原則
個人の方が保有している金地金を売却した場合の所得は、原則譲渡所得として、給与所得等の他の所得と合わせて総合課税の対象になります。課税される所得の計算式は以下です。

20131018表

※土地建物等の場合の短期と長期の判定は、譲渡した年の1月1日時点で5年超保有していたか否かにより判定します。
 
(2)譲渡所得以外の所得として課税される場合
個人が営利目的で継続して金地金の売買をしている場合の所得は、その実態により事業所得又は雑所得として総合課税の対象になります。