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証券新聞2/21『平成25年度税制改正大綱(金融証券税制)』

2013-02-21 (Thu) 09:42
平成25年1月24日に、平成25年度税制改正大綱が発表されました。本大綱では、法人の民間投資や雇用を喚起するための税額控除制度の拡充や、若い世代への財産移転をしやすくするための贈与税率の緩和などの減税措置が盛り込まれる一方で、所得税の最高税率の見直しや相続税の基礎控除の縮小など、格差是正・富の再分配を意識した増税措置も盛り込まれています。
今回はその中でも金融証券税制を中心に、個人の所得課税に関する主な改正点について、ご紹介いたします。なお、今後修正等が入る可能性がありますので、その点はご了承ください。
20130221

 

金融証券税制に関する主な改正内容
 
(1)上場株式等に係る軽減税率の廃止
現在、特例措置として認められている上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る10%(所得税7%、住民税3%)の軽減税率は平成25年12月31日をもって廃止とされ、それ以降発生するものについては20%(所得税15%、住民税5%)の税率が適用されることとなります。
 
(2)日本版ISA(少額投資非課税制度)の実施について
平成23年税制改正によって導入が延期されていた、日本版ISA、いわゆる非課税口座の開設が、上場株式等の軽減税率の廃止のタイミングである平成26年1月1日から開始されることになりました。非課税口座を開設することができる期間も平成35年12月31日までの10年間となり、現行の3年間から大幅に延長されています。この制度の開始により、平成26年から毎年上限100万円の非課税投資枠を使った投資が可能となり、この口座内の上場株式等から生ずる譲渡所得及び配当等については非課税となります。ただし、非課税となる期限は口座を開設した年からそれぞれ5年目の年末までとなっています。従って、非課税とされる最大投資残高は500万円となります。
 
(3)特定公社債等の利子所得及び譲渡所得に係る課税方式
国債、地方債、公募公社債、上場公社債、発行時に源泉徴収された割引債を除く平成27年12月31日以前に発行された公社債(以下「特定公社債等」)の利子等を20%源泉分離課税の対象から除外し、20%の申告分離課税(所得税15%、住民税5%)とすることとされました。
特定公社債等の譲渡所得等については、現行の非課税の取り扱いの対象から除外し、こちらも20%(所得税15%、住民税5%)の申告分離課税の対象となります。また、特定公社債等の償還又は一部解約等により支払を受けた場合も、これを譲渡等による収入の一部とみなし、20%の申告分離課税の対象とすることとされています。なお、これらはそれぞれ平成28年1月1日以後に支払を受けるべき利子等又は、行われる譲渡より適用され、その際、上場株式等から生じる譲渡損失及び配当所得との損益通算等が可能となります。
 
(4)一般公社債等の利子所得及び譲渡所得に係る課税方式
特定公社債以外の公社債及び私募公社債投資信託等(以下「一般公社債等」)の利子は、原則として20%源泉分離課税を維持することとされました。一方、譲渡所得等及び償還又は一部解約等については、特定公社債等と同様に非課税の対象から除外され、20%の税率による申告分離課税の対象となります。
ただし、同族会社が発行した社債の利子、譲渡又は償還等による収入で、当該同族会社の役員等が支払を受けるものについては、申告分離課税ではなく、総合課税の対象とされることになりました。
これらの改正の適用時期については、譲渡所得等の原則的な取扱いについては平成28年1月1日以後に行う譲渡等から適用される旨が明記されていますが、それ以外については明記されていません。
 
(5)割引債の課税方式
割引債を含む公社債等の譲渡所得等を課税対象とすることに加えて、割引債の償還差益についても譲渡所得等として20%(所得税15%、住民税5%)の申告分離課税の対象とされることとなりました。また、平成28年1月1日以後に発行される割引債については、発行時の18%源泉徴収を適用せず、償還時に源泉徴収(特別徴収)する仕組みとなります。
これらの改正は、平成28年1月1日以後に発行される割引債に係る償還、譲渡が対象となります。