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証券新聞2/7号『国外財産調書』

2013-02-07 (Thu) 09:02
Q.私は外国債を保有しています。平成25年12月31日現在の国外財産の保有状況を所轄税務署長に提出することになると聞きました。
具体的には、どのような場合に提出しなければならないのでしょうか。また、どのような内容を記載しないといけないのでしょうか。他にも留意すべき点があったら教えて下さい。
20130208

 
A.平成25年12月31日における国外財産から、その年の12月31日時点の国外財産の保有状況を「国外財産調書(以下、「本調書」という。)」に記載し、翌年3月15日(平成26年3月15日は土曜日のため、実際の提出日は平成26年3月17日)までに所轄税務署長に提出することになります。
「本調書」制度は、近年、海外財産に関する所得の申告漏れや相続財産の申告漏れが増加していることから、設けられることになりました。
「本調書」制度の主な内容は以下のとおりです。
 
1.提出義務者
日本の居住者(非永住者は除く)で、12月31日時点の国外財産を時価又は見積価額で5,000万円超保有している個人は所轄税務署長へ「本調書」を提出する必要があります。「本調書」では、国外財産のみを記載し、国外債務については記載する必要はありません。
また、所得税の確定申告の提出の有無や年齢に関係なく「本調書」は提出しなければなりません。
したがって、自分で財産を購入していなくても、贈与や相続等により多額の国外財産を所有することになった場合には、日本で確定申告を提出しない人でも、未成年でも「国外財産調書」を提出しなければなりません。
 
2.「本調書」の記載事項
 「本調書」には主に以下の内容を記載します。
(1)日本の住所又は居所(2)氏名(3)国外財産の区分(預金・有価証券等)(4)種類(5)用途(6)財産の所在地(7)数量(8)価額
 
3.国外財産の価額
5,000万円超の判定は、12月31日時点の国外財産を円換算した時価又は見積価額で判定します。時価又は見積価額の具体的な算定方法は、今後、通達等により示される予定です。
複数の国に国外財産を保有する方は、それぞれ、換算レートの情報を入手して、円に換算する必要があります。
 
4.「財産及び債務の明細書(以下、「明細書」という。)」との関係
所得金額の合計額が2,000万円を超える方は、所得税の確定申告の際に、「明細書」を提出する必要があります。そして、この「明細書」には、国外の財産と債務も記載します。
今後、「本調書」の提出義務がある方で、「明細書」の提出義務がある方は、両方とも提出する必要があります。ただし、両方とも提出される方は、国外財産については、「本調書」に記載し、「明細書」には、国外財産には記載しないことになります。そして、「本調書」では国外債務は記載しませんが、「明細書」には、国外債務を記載することになります。
 
5.優遇措置
「本調書」を提出された方は、所得税、相続税の申告漏れがあった場合の過少申告加算税、無申告の場合の無申告加算税について、加算税が5%減額されることになります。
 
6.罰則
(1)過少申告加算税又は無申告加算税の加重
「本調書」の提出がない場合又は提出された「本調書」に国外財産の記載がない場合(記載が不十分の場合を含む)に、所得税の申告漏れ又は無申告が生じたときは、加算税が5%加重されます。
(2)故意の「本調書」の不提出又は虚偽記載等
「本調書」の不提出又は虚偽記載等を行ったときは、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金が科されます。
 
7.平成25年度税制改正大綱による対象資産の追加と除外
 平成25年1月29日に閣議決定された平成25年度税制改正大綱において、国外にある金融機関の営業所等に設けられた口座において管理されている国内有価証券(国内法人等が発行した株式、公社債その他の有価証券をいう。)が「本調書」の対象に追加されました。他方、国内にある金融機関の営業所等に設けられた口座において管理されている外国有価証券(外国法人等が発行した株式、公社債その他の有価証券をいう。)が「本調書」の対象から除外されました。