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債券の償還を受けた場合及び譲渡した場合の課税関係について

2012-12-06 (Thu) 19:44
Q1.私は、1年前に国内の内国法人が発行した債券を発行時に購入しました。その債券について期間が満了になり、債券額面の償還金額を受領しました。発行時に、債券の額面金額よりも低い金額で購入しているので償還差益が生じています。この償還差益にはどのような税金がかかるのでしょうか。確定申告は必要でしょうか。

20121206


A1.債券発行時の取得に要した金額と、償還金額との差額(償還差益)は、利子に類似するものとも考えられますが、利子所得ではなく、基本的には雑所得として総合課税の対象となります。ただし、債券のうち一定の割引債については、原則として割引債の発行時において、償還差益に対する18%(平成24年12月31日まで。平成25年1月1日以後は、18.378%となります。)相当の源泉分離課税が行われ、課税関係は終了することとなります。
債券の償還差益の課税関係は、次の通りとなります。

※外貨公債発行法に規定する外貨債、特別の法律により発行される一定の債券及び特定短期公社債はこの区分から除かれ、その償還差益については利付債等と同様に雑所得として総合課税の対象となります。
区分 課税方法
下記いずれかの割引債(※)
(1)国債及び地方債
(2)内国法人は発行する社債
(3)外国法人が国内で発行する債券
発行時に源泉分離課税
平成24年12月31日まで 18%
平成25年1月1日以後 18.378%
上記以外の割引債 雑所得(総合課税)
利付債 雑所得(総合課税)
無利息額面発行債券 雑所得(総合課税)

質問のケースでは、内国法人により額面金額よりも低い金額で発行され、償還期日に額面金額が償還されているので、源泉分離課税の対象となる割引債に該当します。したがって、発行時に所得税18%(住民税は非課税です。なお、平成25年1月1日以後は復興特別所得税も併せて徴収されることとなります。)の源泉徴収がされていると想定されるので課税関係は終了しており、この償還差益に関しては確定申告は必要ありません。

Q2.私は、数年前より保有していた利付債(内国法人発行)を譲渡しました。この利付債は、発行時から保有していたわけではなく、他者から購入したものです。この度、この利付債を購入価額よりも高く譲渡することが出来たので譲渡益が生じていると考えていますが、税金はかかるのでしょうか。

A2.個人が、債券のうち次の(1)又は(2)に掲げるもの以外のものを譲渡したことにより生じた譲渡益については、所得税等は課税されません。
(1)総合課税の譲渡所得となる債券
 ・国外発行の割引債
 ・割引債類似の特定利付債
 ・国内発行の割引債で特定のもの
 ・無利息額面発行債券
 ・特定短期公社債
(2)申告分離課税の株式等の譲渡所得となる債券
 ・新株予約権付社債など
 
通常の利率設定となっている利付債の多くは、(1)又は(2)に掲げるもののいずれにも該当せず、譲渡益は非課税になると考えられます。ご質問のケースでも、(1)又は(2)に掲げるもののいずれにも該当しないと考えられますので、償還期限前の売却により生じた売却益については非課税であると考えられます。
なお、個人がこれらの利付債や割引債を譲渡したことにより譲渡損失が生じた場合については、税務上はなかったものとされます。
なお、(1)及び(2)の区分に関して簡易的に記載しておりますが、どの区分の債券に該当するか否かについては、詳細な検討を要する場合もございますので、実際の判断にあたっては、最寄りの税務署又は税理士等の専門家にご相談されることをお勧めします。

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