What's New 更新情報

証券新聞8/16号『相続時の出資の評価』

2012-08-16 (Thu) 11:03
Q.私は合同会社を活用して資産管理を行ってまいりました。最近、体調が芳しくなく、亡くなった時に残された家族のことを考えるようになりましたが、私が亡くなった場合に相続税の納税資金が足りるかどうか心配です。相続が発生した場合には、相続税の計算において私の合同会社の持分はどのように評価されるのでしょうか。
20120817



A.合同会社とは、平成18年の会社法施行によって設立することができるようになった会社形態です。
合同会社は社員全員が間接有限責任を負い、定款による広範な自治権が認められている、というのが主な特徴です。
合同会社の社員は死亡と同時に退社し、定款に別段の定めがなければ相続人は持分の払戻しを受けることになります。反対に、その社員が死亡した場合にはその持分を相続人が承継する旨を定款に定めることができますので、相続税評価額の算定上もこの定めがあるかどうかによって以下のように異なってきます。

1.持分を承継せず、持分の払戻しを受ける場合
持分の払戻しを受ける場合には、課税財産は持分の払戻請求権となりますので、その評価額は、評価する合同会社の課税時期における各資産を財産評価基本通達の定めにより評価した価額の合計額から課税時期における各負債の合計額を控除した金額に持分を乗じて計算します。

2.持分を承継する場合
定款に相続人が社員の地位を承継できる旨の定めがあり、持分の承継が認められている場合には、取引相場のない株式の評価に準じて持分の価額を評価します。取引相場のない株式の評価は過去にも本誌にて掲載をしておりますので、詳細は割愛しますが、評価方法は会社の規模や同族株主等に該当するかどうかによって下記のように決まってきます。
同族株主等 会社規模 評価方法
該当する 大会社 類似業種比準価額又は純資産価額
中会社 類似業種比準価額×Lの割合+純資産価額×(1-Lの割合)
又は純資産価額
小会社 純資産価額
又は類似業種比準価額×0.5+純資産価額×0.5
該当しない   配当還元方式
(注)Lは業種毎の取引金額及び従業員数によって決まる割合で0.9、0.75、0.6のいずれかになります。
 また、上記以外にも、清算中の会社であるか、開業前又は休業中の会社であるか、開業後3年未満の会社等であるか、土地保有特定会社に該当するか、株式保有特定会社に該当するかといった条件によっても評価方法は異なってきます。

ご質問のケースでは、まずは定款によって持分が相続されるのかどうかを確認した上で、持分が相続されるとした場合にはどの評価方法になるのかを検討し、その評価方法に基づいて評価額が算定されることとなります。