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証券新聞3/8号『期限後申告、更正の請求・修正申告について』

2012-03-08 (Thu) 11:00
Q.私は会社勤めのサラリーマンですが、給与所得以外にも証券投資による所得と賃貸物件による所得があるため、毎年確定申告を行っています。この時期は毎年会社の業務が多忙であることに加えて、申告書作成のための証券投資の不足資料の再発行や賃貸物件の収入と経費の取りまとめなどに時間を要しており、申告期限である3月15日までに申告書の作成が間に合いません。申告期限は過ぎてしまいますが、申告書を適切に完成させてから提出を行いたいと思っております。これについてお考えをご教示ください。
20120308


A.確定申告は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について、翌年2月16日から3月15日までの間に行うこととされています。
確定申告義務のある方が確定申告書を法定期限までに提出できなかった場合には、無申告の扱いとなり、原則として通常の税金のほかにペナルティとして無申告加算税と延滞税が課されます。

(1)無申告加算税
無申告加算税は、納付すべき税額のうち50万円までの部分に対しては15%、50万円を超える部分に対しては20%の割合で発生します。
なお、税務署の調査を受ける前に自主的に期限後申告をした場合には、この無申告加算税が5%の割合に軽減されます。また、期限後申告であっても、その申告が法定申告期限から2週間以内に自主的に行われており、かつ期限内申告をする意思があったと認められる一定の場合には、無申告加算税は課されません。

(2)延滞税
延滞税は、納付すべき税額に対して、法定納期限の翌日から期限後申告書を提出した日の翌日以後2カ月を経過する日までの期間については年「7.3%」または「特例基準割合(平成23年は4.3%)」のいずれか低い割合が、それ以後は年「14.6%」が課されます。
例えば、平成23年分の確定申告書を平成24年6月15日に期限後申告し、平成24年10月15日に納税を行った場合には、3月16日から8月15日までの期間については4.3%、8月16日から10月15日までの期間については14.6%の延滞税が課されることになります。

(3)青色申告への影響
さらに、青色申告書を提出している方の場合には、期限内申告が要件とされている青色申告特別控除(65万円)が受けられなくなるほか、2年連続して期限後申告になると青色申告を取消されてしまうなどのペナルティもあります。
 
ご質問のケースでは、申告期限である3月15日までに申告書の作成が間に合わないとのことですが、期限後申告の場合には本来の税金のほかに前述のようなペナルティも課されてしまうため、おすすめできません。申告期限に間に合うように申告書を完成させるのが一番ですが、次善の策として、以下のような手順を踏むことをお勧めします。

(1)資料不足や計算に手間を要する部分は概算値により計算したうえで、いったん法定期限内に申告書を提出し納税

(2)後日すみやかに不足分を補い、更正の請求または修正申告を行う
更正の請求、修正申告とも、法定申告期限後に申告内容の間違いに気が付いた場合に申告内容を訂正するための手続です。

更正の請求は、既に行った確定申告について、納める税金が多すぎた場合や還付される税金が少なすぎた場合に行う手続であり、税務署長に対して更正の請求書を提出することにより行います。
更正の請求書には、更正すべき課税標準及び税額等のほか、更正の請求をする理由を記載し、請求の理由の基礎となる事実を証明する書類を添付します。
更正の請求ができる期間は、原則としてその法定申告期限から5年以内です。平成23年12月2日以後に法定申告期限が到来する国税について、更正の請求のできる期間が法定申告期限から5年(改正前1年)に延長されています。
なお、確定申告不要の配当を当初申告した場合、その後の更正の請求や修正申告においても申告から外すことができないなど、後の申告手続に影響がでる項目があります。更正の請求、修正申告を見据えた当初申告をする事が肝要です。

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