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証券新聞7/7号『ストック・オプションの相続』

2011-07-07 (Thu) 10:21
Q1.父は上場会社に勤務しており、同社のストックオプションの付与を受けておりましたが、権利行使可能期間内において、権利行使しないまま亡くなってしまいました。父が亡くなり相続が発生しましたが、当該ストックオプションの評価はどのように行うのでしょうか。

(評価対象となるストックオプションの主な内容)
・付与数 100個(1個当たり20株)
・権利行使価額 1株につき300円
・相続時における対象株式の価額 2,000円

20110707


A1.ご質問のケースのように、ストックオプションの目的たる株式が上場株式であり、かつ、課税時期(相続時)が権利行使可能期間内にあるストックオプションの場合には、課税時期におけるその株式の価額から権利行使価額を控除した金額に、ストックオプション1個の行使により取得することができる株式数を乗じて計算した金額(その金額がマイナスのときは、ゼロとする)によって評価することとされています。

ここでいう「課税時期におけるその株式の価額」は、上場株式の評価方法と同様の方法により算定します。
上場株式の評価は次の(1)から(4)までの価額のうち最も低い価額により行います。

(1)課税時期の終値
(2)課税時期の属する月の終値の月中平均
(3)課税時期の属する月の前月の終値の月中平均
(4)課税時期の属する月の前々月の終値の月中平均

ストックオプションの評価
 
ストックオプションの価額 課税時期におけるその株式の価額 権利行使価額 × ストックオプションの行使により取得できる株式数
 
したがって、ご質問のケースでは、「2,000円-300円=1,700円」に付与されたストックオプション1個の
行使により取得することができる株式数を乗じた金額が1個当たりのストックオプションの評価額になります。

付与されたストックオプションが100個であり、1個につき20株の株式を取得できるため、ストックオプションの
評価額は「@1,700円×(100個×20株)=3,400,000円」となります。
なお、評価がマイナスとなる場合には、その評価額は0となります。 


Q2.相続財産の中に上場会社株式がありましたが、これは生前に税制適格ストックオプションを行使して取得したものだとのことです。
このような株式を相続したときに留意すべきことはありますか。

A2.わゆる税制適格ストックオプションを行使して取得した株式については、権利行使時に非課税の適用を受けるために、付与時の取り決めに従って金融商品取引業者等の振替口座簿に記載等又は金融商品取引業者等の営業所等に保管の委託等をしていることが一般的です。

このような株式の全部又は一部の返還又は移転があった場合には、原則として返還や移転等があった時の時価で譲渡されたものとみなされます。その場合、取得価額と譲渡価額の差額はみなし譲渡益課税の対象となり、所得税・住民税合わせて20%の税率で課税されることとなります。
ご質問のように振替口座簿への記載等又は保管の委託等をしている株式を相続した場合において、引き続き振替口座簿への記載等又は保管の委託等を継続する場合にはみなし譲渡益課税の対象とはなりませんが、他の金融商品取引業者の口座に移管した場合など、保管の委託等の終了や解約等による返還等があった場合にはみなし譲渡益課税の対象となり、思わぬ課税が生じることとなりますので、ご注意ください。