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2/17「株式取引に関する平成22年確定申告での留意点」

2011-02-17 (Thu) 17:42
20100217


Q1.
平成22年から、特定口座の「源泉徴収あり口座」にて上場株式等の配当等を受け入れることで、特定口座にて上場株式等の譲渡損失と配当金の損益通算が自動で行われると聞きました。
その場合の手続きを教えてください。また、留意点を教えてください。


A1.平成22年より、特定口座の「源泉徴収あり口座」にて上場株式等の配当等を受け入れることで、特定口座にて上場株式等の譲渡損失と配当の損益通算が自動で行われるようになりました。したがって、譲渡損失と配当の損益が通算された結果、配当の源泉徴収のうち納めすぎていた分について自動的に特定口座に還付されることとなります。そのため、当該損益通算について特段の手続きは不要です。

なお、損益通算されてもなお譲渡損失がある場合、その年分の翌年以後3年内の各年分の株式等に係る譲渡所得等の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から控除することができる、上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の特例が適用できます。ただし、当該繰越控除するためには、確定申告する必要があり、更には上場株式等に係る譲渡損失が生じた年分の後の年に株式等の譲渡がない場合でも、その年の翌年以後にこの譲渡損失の繰越控除の適用を受けるためには確定申告を行う必要がある点にご留意ください。

また、ある特定口座で譲渡損失があり、それ以外の口座で株式等の譲渡所得等がある場合、譲渡損失と配当所得の損益通算するためには確定申告が必要となります。 



Q2.特定口座にて上場株式を保有していましたが、当該株式発行会社が平成22年において会社更生法の適用を申請したため上場廃止となりました。その後、当該株式発行会社の更生計画は裁判所にて認可されました。
この場合の当該上場株式の損失の取扱いについて教えてください。


A2.特定口座にて保有する有価証券が平成22年に上場廃止になった場合、届出を行うことで特定口座を開設する証券会社等に開設される特定管理口座において、上場株式等に該当しないこととなった日以後引き続き保管されます。
当該特定管理口座保管株式につき、株式としての価値を失ったことによる損失が生じた場合として定められる以下記載の「一定の事実」がある場合、当該事実が発生したときは、当該特定管理口座保管株式の譲渡をしたこととみなし、当該特定管理口座株式の取得価額相当額を譲渡損失とすることができます。

株式としての価値を失ったことによる損失が生じた場合として定められた「一定の事実」とは以下の事実があげられます。

・当該株式発行会社が解散(合併による解散を除きます)し、その清算が結了したこと
・当該株式発行会社が破産法の規定による破産手続開始の決定を受けたこと
・当該株式発行会社がその発行済株式の全部を無償で消却することを定めた会社更生法第2条第2項に規定する更生計画につき更生計画認可の決定を受け、当該更生計画に基づき発行済株式の全部を無償で消却したこと
・当該株式発行会社がその発行済株式の全部を無償で消却することを定めた民事再生法第2条第3条に規定する再生計画につき再生計画認可の決定を受け、当該再生計画に基づき発行済株式の全部を無償で消却したこと等
 
なお、これらの場合、当該損失について確定申告することにより、同年の株式等の譲渡所得との通算が可能となります。そのため、お客様の保有している株式について株式の全部が無償で消却された場合は、一定の事実に該当するため、取得費相当額が譲渡損失とされます。
ただし、当該譲渡損失の金額については、上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の特例を受けることは出来ないことにご留意ください。


Q3.平成22年に売却した上場株式等について、証券会社から送られてきた取引報告書による実際の取得費に基づき確定申告を行いました。その後、上場株式等の取得費の特例を適用する方が有利であると判明しました。この場合、どうすればよいでしょうか。 

A3.上場会社等の取得費の特例とは、平成13年9月30日以前から引き続き所有していた上場株式で同年10月1日において上場株式等に該当していたものについて、取得費を平成13年10月1日における価額の80%に相当する金額とすることが出来る制度です。なお、当該特例は、平成16年末までにみなし取得費によって特定口座に移した上場株式等を除き平成22年12月31日までの取引で終了となります。

ご質問のように、申告後に上場株式等の取得費の特例を適用する方が有利と判明した場合、法定申告期限内(平成23年3月15日まで)であれば再度確定申告書を提出することで修正が可能です。また、法定申告期限後であれば、更正の請求によりその選択の変更を行う必要があります。

なお、今年の税制改正で更生の請求期間が5年に延長になる見込みですが、平成22年度所得税についての更正の請求期間は、法定申告期限から1年以内ですので早めのご対応が望まれます。 
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