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証券新聞2/3『税制改正大綱(法人編)』

2011-02-03 (Thu) 09:45
平成22年12月16日に、平成23年度税制改正大綱が発表されました。また具体的な法案も1月25日に国会に提出されており、財務省のホームページで公表されています。前々回は個人の所得課税、前回は資産課税に関してご紹介しましたので、今回は法人課税(法人税・消費税)に関する主要な改正点についてご紹介いたします。なお、現時点では法案段階であり、確定したものではない点をご了承ください。
20110203

1.法人税に関する主な改正内容
(1)法人税率の引き下げ
法人税率を次のように引き下げることとし、平成23年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。

  
  現行 改正
    年800万
円以下 
  年800万
円以下 
普通法人  30% 25.5% 
中小法人  30%  22%
(18%) 
25.5% 

19%

(15%) 
公益法人等、協同組合等(単体)
及び特定の医療法人(単体) 
22% (18%) 19%  (15%)
協同組合等(連結)及び
特定の医療法人(単体)
23% (19%)  20% (16%) 
特定の協同組合等の
特例税率(年10億円超)
26% 22%
※「現行」欄の()はH23.3.31までの間に終了する事業年度まで、「改正」欄の()は平成23年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度に適用します。

(2)減価償却制度の見直し
定率法の償却率について、定額法の償却率(1/耐用年数)を2.0倍した数とします(現行は2.5倍 )。この改正は、平成23年4月1日以後に取得する減価償却資産について適用します。

(3)欠損金の繰越控除制度の見直し
(1)欠損金の控除限度額
欠損金の控除限度額を繰越控除前の所得の100分の80相当額とします。中小法人等は対象外となりますが、相互会社や資本金の額が5億円以上の法人に100%支配されている子法人は適用対象となります。この改正は、平成23年4月1日以後に開始する事業年度について適用されます。
(2)欠損金の繰越期間の延長
欠損金の繰越期間を7年から9年に延長します。この改正は、平成20年4月1日以後に終了した事業年度において生じた欠損金より適用されます。

(4)貸倒引当金制度の見直し
貸倒引当金制度の適用法人を、銀行、保険会社その他これらに類する法人及び中小法人等に限定します。適用法人以外の法人については、経過措置を経て平成25年度で当該規定の適用が終了することとなります。

(5)寄附金の損金算入限度額の見直し
一般の寄附金の損金算入限度額を、資本金等の額の1,000 分の2.5 相当額と所得の金額の100 分の2.5 相当額との合計額の4分の1相当額とします。現行の2分の1相当額からの縮減措置です。
ただし、特定公益増進法人等に対する寄附金の損金算入限度額は、縮減額と同額の拡充を行います。

(6)雇用促進税制の創設
一定の届出をした法人において、従業員の数が前事業年度末に比して10%以上、かつ、5人以上(中小企業者等については、2人以上)増加した場合は、法人税額から、増加従業員数1人につき20 万円を控除することができます。なお、法人税額の10%(中小企業者等については、20%)を限度とします。こちらは平成23年4月1日~平成26年3月31日までの間に開始する各事業年度について適用します。

2.消費税に関する主な改正内容
(1)免税事業者の要件の見直し
(1)個人事業者のその年又は法人のその事業年度につき現行制度において事業者免税点制度の適用を受ける事業者のうち、次に掲げる課税売上高が1,000万円を超える事業者については、事業者免税点制度を適用しないこととします。
(イ) 個人事業者のその年の前年1月1日から6月30 日までの間の課税売上高
(ロ) 法人のその事業年度の前事業年度(7月以下のものを除く。)開始の日から6月間の課税売上高(ハ) 法人のその事業年度の前事業年度が7月以下の場合で、その事業年度の前1年内に開始した前々事業年度があるときは、当該前々事業年度の開始の日から6月間の課税売上高(当該前々事業年度が5月以下の場合には、当該前々事業年度の課税売上高)
(2) (1)の適用に当たっては、事業者は、(1)の課税売上高の金額に代えて所得税法に規定する給与等の支払額の金額を用いることができることとします。
上記(1)(2)の改正は、その年又はその事業年度が平成24年10月1日以後に開始するものについて適用します。

(2)仕入税額控除制度の見直し
課税売上割合が95%以上の場合に課税仕入れ等の税額の全額を仕入税額控除できる消費税の制度については、その課税期間の課税売上高が5億円(その課税期間が1年に満たない場合には年換算)以下の事業者に限り適用することとします。この改正は、平成24年4月1日以後開始課税期間より適用します。