What's New 更新情報

証券新聞20100521

2010-05-21 (Fri) 11:27
Q.海外にいる親族が、外国会社の株式を相続により取得した場合には、日本の相続税がかからないと聞きましたが、本当でしょうか。
20100521

A.
はい、一定の場合には日本の相続税は課税されません。
相続税法において、納税義務を負うかどうかは、相続により財産を取得した方の住所及び国籍により(1)居住無制限納税義務者、(2)非居住無制限納税義務者、(3)制限納税義務者の3種類に区分され、その区分により課税対象となる財産も規定されています。
(1)居住無制限納税義務者
相続により財産を取得した個人が、財産取得の時にあって日本に住所を有する者(これを居住無制限納税義務者という)である場合には、その取得した財産が日本国内にあるか否かを問わず、その全部について相続税が課税されます。
(2)非居住無制限納税義務者
相続により財産を取得した日本国籍を有する個人でその財産を取得した時において日本国内に住所を有していない者(その者又は被相続人が相続の開始前5年以内の期間内に日本国内に住所を有していたことがある場合に限り、これを非居住無制限納税義務者という)は、その取得した財産が日本国内にあるか否かを問わず、その全部について相続税が課税されます。
(3)制限納税義務者
相続により財産を取得した個人が、その財産を取得した時において日本国内に住所を有していない者((2)の非居住無制限納税義務者となる者を除き、これを制限納税義務者という)は、その取得した財産のうち日本にある財産についてのみ相続税が課税されます。
まとめると以下のようになります。
 
 

相続人
国内に
住所あり
国内に住所なし
 
日本国籍あり
日本国籍なし
被相続人
 
5年以内に国内に住所あり
5年を超えて国内に住所なし
国内に住所あり
 
 
 
テキスト ボックス: 国内財産
のみに課税
 
国内に
住所なし
5年以内に
国内に住所あり

国内・国外財産ともに課税

 
 

 

 
 
 
5年を超えて
国内に住所なし
 
 
 
 
 
よって相続税が課税されない財産のパターンとしては、
(1)       相続人が日本に住所を有しておらず、かつ、日本国籍を有していない場合で、取得した財産のうち国外の財産。
(2)       相続人及び被相続人が過去5年以内に日本に住所を有しない場合で、取得した財産のうち国外の財産。
2パターンあることになります。
次に、財産が国外にあるかどうかの判定基準ですが、税法上は財産の種類に応じて、その相続により財産を取得した時の現況により判定することとされています。
 以下、株式、出資、公社債の判定基準を示します。
・社債、株式、出資・・・発行法人の本店又は主たる事務所の所在地
・外国の国債等の公債・・・当該外国
ご質問のケースでは、取得した財産が外国会社の株式とのことですので、その財産は国外財産として扱われます。そして、相続人が海外に住んでいるとのことから、当該相続人が日本国籍を有していない場合か、当該相続人及び被相続人のいずれもが過去5年以内に日本に住所を有しない場合においては、その相続により取得した外国会社の株式については日本の相続税は課税されないこととなります。(なお、以上は日本の課税関係であり、居住国や財産の所在国等における税制の適用を受ける可能性があります。)