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証券新聞20100204

2010-02-04 (Thu) 11:43
平成21年12月22日に、平成22年度税制改正大綱が発表されました。今回はその中で法人(法人税)に関する主要な改正点について、ご紹介いたします。なお、今後修正等が入る可能性がありますので、その点はご了承ください。

20100204

1.資本に関係する取引等に係る税制(法人税関係)
(1)グループ内取引等に係る税制
(1)グループ内の法人間の資産の譲渡取引等
100%グループ内の内国法人間で一定の資産の移転(非適格合併による移転を含む)を行ったことにより生じた譲渡損益は繰り延べられ、その資産をそのグループ外へ移転等させた時に、その移転を行った法人において譲渡損益が計上されることとなります。
 
(2)100%グループ内の法人間の寄附
100%グループ内の内国法人間の寄附金について、支出法人において全額損金不算入とされるとともに、受領法人において全額益金不算入とされます。
 
(3)100%グループ内の法人間の資本関連取引
100%グループ内の内国法人間の現物配当(みなし配当を含みます。)について、組織再編税制の一環として位置づけ、譲渡損益の計上を繰り延べる等の措置が講じられます。この場合、源泉徴収等は行われません。
また、100%グループ内の内国法人からの受取配当について益金不算入制度を適用する場合には、負債利子控除を適用しないこととなります。
 
(4)中小企業向け特例措置の大法人の100%子法人に対する適用
資本金の額が1億円以下の法人に係る各種優遇制度については、資本金の額が5億円以上の法人の100%子法人には適用しないこととされます。対象となる優遇制度として以下のものが挙げられています。
(イ)軽減税率
(ロ)特定同族会社の特別税率の不適用
(ハ)貸倒引当金の法定繰入率
(ニ)交際費等の損金不算入制度における定額控除制度
(ホ)欠損金の繰戻しによる還付制度
 
(5)連結納税制度
連結納税制度に関して以下の改正が行われます。
(イ)連結子法人の連結開始・加入前の欠損金について、当該子法人の個別所得金額を限度として利用可能に拡充。
(ロ)連結納税の承認申請書の提出期限について、現行の適用事業年度開始の日の「6月前」の日から「3月前」の日に変更。
(ハ)事業年度の中途で連結親法人との間に完全支配関係が生じた場合の連結納税の承認の効力発生日の特例制度について、加入法人のその完全支配関係が生じた日(加入日)以後最初の月次決算日の翌日を効力発生日とすることができる制度に改組。
(ニ)連結納税の開始又は連結グループへの加入に伴う資産の時価評価制度について、その開始又は加入後2月以内に連結グループから離脱する法人の有する資産を時価評価の対象から除外。
 
(2)資本に関係する取引等に係る税制
(1)みなし配当の際の譲渡損益
みなし配当制度について以下の改正が行われます。
(イ)100%グループ内の内国法人の株式を発行法人に対して譲渡する等の場合には、その譲渡損益を計上しない。
(ロ)自己株式として取得されることを予定して取得した株式が自己株式として取得された際に生ずるみなし配当については、益金不算入制度(外国子会社配当益金不算入制度を含む)を適用しない。
(ハ)抱合株式については、譲渡損益を計上しない。
 
(2)清算所得課税
清算所得課税が廃止され、通常の所得課税に移行されます。
 
(3)その他
受取配当の益金不算入制度について、負債利子控除額を計算する際の簡便法における基準年度が見直されます。
 
2.特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度(法人税関係)
特殊支配同族会社における業務主宰役員給与の損金不算入制度は、廃止されます。一方で、特殊支配同族会社の役員給与に係る課税のあり方については、いわゆる「二重控除」の問題を踏まえ、給与所得控除を含めた所得税のあり方について議論をしていく中で、個人事業主との課税の不均衡を是正し、「二重控除」の問題を解消するための抜本的措置が平成23 年度税制改正で講じられる予定です。
 
3.租税特別措置法について(法人税関係)
適用期限を間近に控えた中小企業投資促進税制といった租税特別措置法上の諸制度について、その多くが適用期限の延長が決定された一方で、情報基盤強化税制については、平成22年3月31日の適用期限の到来をもって廃止されることとなりました。
 
4.事業者免税点制度の適用の見直し (消費税関係)
(1)事業者免税点制度の見直し
次の期間(簡易課税制度の適用を受ける課税期間を除く。)中に、調整対象固定資産(※)を取得した場合には、当該取得があった課税期間を含む3年間は、引き続き事業者免税点制度を適用しないこととされます。(※棚卸資産以外の資産で100 万円(税抜き)以上のもの)
(1)課税事業者を選択することにより、事業者免税点制度の適用を受けないこととした事業者の当該選択の強制適用期間(2年間)。
(2)資本金1,000 万円以上の新設法人につき、事業者免税点制度を適用しないこととされる設立当初の期間(2年間)。
(2)簡易課税制度の適用の見直し
上記(1)により、引き続き事業者免税点制度を適用しないこととされた課税期間については、簡易課税制度の適用を受けられないこととされます。